虁を祀る神社-山梨岡神社(笛吹市鎮目)の備忘録 

ここ10日ほど忙しかったり、寝冷えで体調を少し崩したりと更新ができないままになっていました。
今日も午前中は、国の出先機関の委員のお仕事(大学教員にはこんなことも回ってきます。役に立っているのかどうか・・・)があり、昼前から研究室で作業をしています。

本日昼前の南アルプス方面の様子はコチラ↓ 最近は霞むことが多くスッキリ見えません。
20170710風景

さて、寝冷えで体調を崩す前に、笛吹市春日居町鎮目に鎮座する 山梨岡神社 にご挨拶に行ってきました。鎮目の山梨岡神社は「山梨県」の語源にもなったとされる由緒正しい神社です。県内には、同名の神社がほかにもありますが、延喜式内社の論社となっているのはこの神社といわれています。

山梨岡神社のご様子はコチラ↓ 裏のお山がご神体・旧社地の御室山です。
山梨岡神社1

研究室の庵主が興味をもっていたのは、古社であるとか、語源がどうとかではなく、当神社に 「 虁の神 」の神像が祀られているということです。ところで、「虁の神」とはなんでしょう・・・。

他の方のブログがウエブサイトを見ていると、次のような図版が載せられいます。
山梨岡神社2

ちなみにこれは、平凡社ライブラリー版の高馬三良訳『山海経』(平凡社、1994年)152頁に載せられている挿絵です。

今日はちょっと違う図版もあげておきますね。
山梨岡神社3

これは、徐客≪山海経 白話全訳彩図版≫陝西師範大学出版社、2012年 の454頁に掲載されている、明の時代の 蒋応鎬≪雷澤之神≫ です。

いずれにせよ牛のような、一本足の怪奇な動物(神?)ですね。
では、どのような神なのか、手元で参照できる2つの文献から探ってみましょう。

司馬遷『史記』孔子世家より(伊藤誠司『中国の神獣・悪鬼たち』(東方書店、2013年)から孫引きです)
「魯の季桓子が井戸を掘って土製の容器を見つけた。その中に羊のようなものが入っていた。「犬のようだか・・・」と偽り、その得体のしれない物がなにかを孔子に尋ねた。すると、『木石(山林)の怪は虁(一足獣)罔リョウ(門構えの中に良。魍魎)であり」云々


先ほどの『山海経』大海東経より
「東海の中に流波山あり、海につきであること七千里、頂上に獣がいる、形は牛の如く、体は蒼くて角がなく、足は一つ。これが水に出入りするときは必ず風雨をともない、その光は日月の如く、その声は雷のよう。その名は虁。黄帝はこれをとらえてその皮で太鼓をつくり、雷獣の骨でたたいた。するとその声は五百里のかなたまで聞こえて、天下を驚かせたという。」



山に住む精霊で、雷や雨に関係している感じですね。興味があれば、Wikipediaに比較的詳しく説明されているので、みてはいかがでしょうか。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD_(%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E7%A5%9E%E8%A9%B1)

日本でも各地で祀られていたこともあるようです。
山梨岡神社では七年に一回神像のお披露目があるそうなので、注意しておきたいと思います。

関連記事
スポンサーサイト

Posted on 2017/07/10 Mon. 16:14 [edit]

CM: 0
TB: --

top △

« 甲信御岳参詣道の復活メモ②-オオカミ伝承(その1)  |  甲信御岳参詣道の復活メモ① »

コメント

top △

コメントの投稿

Secret

top △

2017-10
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8
  • 9
  • 10
  • 11
  • 12
  • 13
  • 14
  • 15
  • 16
  • 17
  • 18
  • 19
  • 20
  • 21
  • 22
  • 23
  • 24
  • 25
  • 26
  • 27
  • 28
  • 29
  • 30
  • 31