江戸時代の殺人も時効になるのか? 河北新報の記事から 

国立大学は、今週は大学入試センター試験と各大学の行う個別学力検査の間の少し落ち着いた時期を迎えています。入試の担当者になっている研究室の庵主も少し落ち着いているので、いまのうちに記事を更新しておきたいと思います。

今朝の研究室の窓からの南アルプスはコチラ↓ お山ではどれくらい雪が積もっているのでしょう。
20160127風景

今日のYAHOO! ニュースに興味深い記事が出ていました。警察の運用ってそうなっているのかという目からうろこが落ちる思いでしたので、専門ではないのですが、記事にしておきたいと思います。

YAHOO!ニュースのURLはコチラ↓ リンク切れ御免
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160127-00000006-khks-soci

河北新報によると、昨年10月に宮城県七ケ浜町花渕浜の護岸工事現場で見つかった男性の白骨遺体が、室町時代から江戸時代の人骨だった可能性が高いことが26日、県警への取材で分かったそうです。この白骨遺体は、身長約160センチの中年男性とみられ、頭蓋骨に骨折の痕が見つかったので、県警が事件性の有無を調べていたところ、考古学で用いられる「放射性炭素年代測定」で推定した結果、150年以上前のものと判明したとのこと。遺体は近く町に引き渡され、無縁仏として埋葬される見通しだそうです。
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この鑑定結果を受けて、宮城県警は 「既に時効が成立している可能性が高い」とする文書を検察庁に送る方針であるとしています。

へぇ~、というのはこの時効云々という点です。
現行法では、確かに殺人罪の公訴時効は30年です(刑事訴訟法250条1項1号)が、そもそも公訴時効の問題なのかという点に疑問を持った次第です。

150年以上も前になると、現在の刑法の適用はありません。刑罰法規については不遡及原則というものがあり(憲法39条1文参照)、仮に上記の白骨遺体が犯罪行為に関連するものであってもその後に制定された現行刑法典に基づいて罰することができないはずです。このような考え方は、明治15年に施行された旧刑法以来明文の規定が置かれています。

仮に江戸時代に事件が起こっていた場合、仙台には伊達藩があったので、その藩法が適用されると思われます(確かなことは伊達藩政のことを調べてみる必要があります)。少なくとも殺人事件であれば、江戸時代でも犯罪行為にあたる可能性が高く、公訴の可能性は考えうるが、刑事訴訟法上の公訴時効成立によって仙台藩法に基づく公訴提起・処罰はできないとの理屈を立てているのでしょうか?

一度刑事訴訟法に詳しい先生に聞いてみたいと思います。

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Posted on 2016/01/27 Wed. 15:35 [edit]

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