空家率でも山梨県が全国1位 

研究室のある甲府は今日も暑いです。午前中は学内でもアブラゼミがうるさく泣いているのですが、午後になるとセミも暑いのか、鳴き声が小さくなります。

今朝の大手新聞を見ると、全国の空家率が過去最高となったことが、読売と日経では1面トップ記事に、朝日では1面3番手の記事なっています。
読売新聞(13版)の1面見出しは、「空き家率 最高13.5%」「人口減、高齢化で 63万戸増の820万戸」
日経新聞(12版)の1面見出しは、「空き家率 最高の13.5%」「昨年820万個 地方の人口減で」
朝日新聞(13版)の1面見出しは、「空き家率、最高の13.5%」「総務省調査 820万個、都市圏も上昇」

ただし、朝日の1面トップは、「無縁化 さまよう墓」だったので、空き家率と相関関係のありそうな記事でした。

また、他の大手新聞に目をやると、毎日新聞(13版)は総合面、産経新聞(12版)は経済面でこの問題と取り上げています。さて、研究室のある山梨の地元紙・山梨日日新聞はどうでしょうか。

山梨日日新聞の1面の様子はコチラ↓ やはり1面、それも山梨のこと
20140730記事

何と!山梨県が他の46都道府県を抑えてワースト1位という記事でした。
確かに大学の近くを見ても、甲府駅まで徒歩可能にもかかわらず、あちらこちらに空き家があります。山梨日日新聞の記事(3面)によると、甲府市中心部でも空き家率が6.7%、10軒に1件弱、が空き家だそうです。しかもその中には倒壊のおそれがる物件もあるとのこと・・・

このような空き家が増えてきている理由について、新聞記事では、①固定資産税の特例制度(家があると土地の固定資産税が軽減される)、②住宅ローン制度のような政府の新築重視政策、③地方の人口減・高齢化などが指摘されています。

地方自治体の中には、住民からの防災・防犯上の懸念を受けて、活用のための改修費補助や撤去・除却費用の補助をはじめているところもあるようですが、抜本的な解決策にはなっていないようです。
その中で日経新聞の記事に興味ある記述があったので、引用してみましょう。

国交省は築後20~25年ほどで価値をゼロとみなす商慣行を見直し、補修すれば価値が高まる新たな評価指針を作り、関連業界への普及を進めているが道半ばだ。 日経新聞1面記事より



この指針というは、今年3月に公表された「中古戸建て住宅に係る建物評価の改善に向けた指針」のことだと思われます。
URLはコチラ→ http://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/sosei_const_tk3_000089.html
この指針によると、中古戸建て住宅の流通市場では、住宅の流通の実態や建築技術の現状に反し、全ての住宅が一律に経年減価し、築後20~25年程度で市場価値がゼロとなるとされる評価慣行が存在しているが、これを人が居住するという住宅本来の機能に着目した価値にすべきだとしています。
そして、そのためには中古戸建市場の関係者(不動産屋さんや不動産鑑定士さん)の協力が必要とされています。

協力の具体的な中身としては、
・宅建業者が査定の際に用いるマニュアルを、指針の考え方を反映したものに改訂を行う。
・不動産鑑定士協会連合会において不動産鑑定士が中古戸建て住宅の評価を行う際に参考となる実務的・定量的な指
針等の整備を図る
などがあげられています。

国交省の提言は確かに正論なのですが、研究室の庵主が企業にいたときの実感としては、建物付きの土地の売買では、建物価格を抑えようという傾向にありました。その理由としては、①建物は消費税の課税対象だか、土地は非課税、②(買主が企業の場合)減価償却必要額の調整、③交渉バッファーは建物がやりやすい(例えば瑕疵担保を負わない代わりに安くするとか・・・)がありました。

そうすると、先ほどの空き家率が上昇して問題と同様に、税制を含めた、複合的な対策が必要になってくることが容易に想定できます。国と地方、地方と民間で、問題意識を共有し、補助金だのみでない、解決策を作らないと、この問題は深刻化すると予想されます。

梅雨明け10日という言いますが、研究室から見える南アルプスは霞んでいます↓ 
20140730風景

この空の下にも空き家がいっぱい?
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Posted on 2014/07/30 Wed. 15:18 [edit]

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中国製チキンナゲット(続) 

今日も朝から甲府は暑いです。
研究室の庵主は、昨日は早稲田大学へ行っており、帰りが深夜に及んだこともあって、今朝少し登校が遅れましたが、その間の歩きすら苦痛でした。

前回はキャンパスにあるヤマナシを紹介しました。りキャンパス内にあるブドウも順調に生育しているようです。

ブドウの様子はコチラ↓ 色づいてきました。
20140725風景1
武田道り沿いに、こんな風に植わっています。
20140725風景2

上海福喜食品の問題は、新しい情報が出てこないこともあって、あっという間に世間の興味が失われたのか、ヤフーでも、グーグル・ニュースでも上位にランキングされいないようです。
研究室の庵主は一応法律が専門ということもあり、何法の問題なのかというのを興味津々でニュースを見ていたのですが、日本国内の報道では、関係ないからか、ほとんど触れられていません。もちろん、中国の場合、法律があっても、そのとおりの適用がなされているのか(法治主義が守られているのか)に疑問がないこともないのですが・・・

中国の人民網などを見てみると、問題となる法令は2009年の食品安全法になるようです。この法律は、JETROから同法の日本語訳が出ているので(https://www.jetro.go.jp/world/asia/cn/foods/pdf/sanitation_004.pdf)、それを引用してみると・・・

第27条 食品の製造・販売にあたっては、食品安全基準を満たすとともに、以下の要求を満たさねばならない。
 (4)合理的な設備配置と工程フローを備え、加工前の食品と直接口に入る食品、原料と完成品の混合汚染を防止し、食品が有毒物と不清潔な物との接触を回避すること。
第28条 次の食品の製造・販売を禁止する。
 (4)腐敗変質した食品、油脂が酸化した食品、カビが生え虫がついた食品、汚れて不潔な食品、異物が混入した食品、不純物が混ざった食品又は感覚的に性状が異常な食品。
 (8)品質保証期間を過ぎた食品。


今回報道されたものも上記規定に違反しそうですね。これらの規定に違反した場合は、違反者には罰金刑が定められており、違法に製造した食品の価格が1万元以上の場合、その2倍から5倍の罰金が科せられるようです。この罰金比率が低すぎるということで改正が検討されていたようですが、その矢先というのも意味深かもしれません。
一方、実行犯には、2013年12月27日付けの本ブログで紹介した食品犯罪で出てきた粗悪商品生産販売罪(生产销售伪劣商品罪)に該当するとすると、その場合は金額に応じて罰金や懲役刑が科されることがあります。現在のところこちらは指摘されていないようなので、適用は難しいのでしょう。

Posted on 2014/07/25 Fri. 14:26 [edit]

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中国製チキンナゲット騒動 

研究室のある山梨県も一昨日に梅雨が明け、最高気温が体温に近づいています。記事を更新しない2週間の間にも、血縁関係のない子供との親子関係に関する最高裁判決、外国人に対する生活保護に関する最高裁判決など法律を扱うものにとっては重要な事件が起こっていました。研究室の庵主は、期末テストの準備やらで、ついつい更新を怠ってしまいました。

梅雨明け少し前から、山梨産の桃やぶどうが店頭に並び始めており、いよいよ収穫のが近づいています。研究室のある山梨大学の武田キャンパスには、ヤマナシの木があり、こちらも実が大きくなり始めました。

今日のヤマナシの状況はコチラ↓ 今年はヤマナシ酒を作ろうかと思っています。
20140723風景

食べ物からみのニュースというと、昨日から上海福喜食品(Shanghai fuxi shipin)から輸入したチキンナゲットをめぐる騒動があります。
例えば、日本経済新聞には次のような記事が出ていました(http://www.nikkei.com/article/DGXNASDC2200H_S4A720C1MM8000/)。

 日本マクドナルドは22日、一部店舗で「チキンマックナゲット」の販売を休止したと発表した。ファミリーマートも7月発売の鶏肉加工2商品を停止した。仕入れ先の中国食肉加工会社「上海福喜食品」が、使用期限を半月過ぎた鶏肉やカビが生えた牛肉を使っていたことが発覚したためだ。

 日本マクドナルドは販売するナゲットの約2割を上海福喜から調達していた。取扱店舗は全店の約4割に当たる約1340店で、店舗がある場所は、東京、千葉、埼玉、神奈川、茨城、栃木、群馬、新潟、山梨、長野、静岡の1都10県だ。問題発覚を受けて21日に上海福喜製商品の販売を停止し、他社製への切り替えを進めている。

 このうち、在庫がすべて上海福喜製だった最大約500店では全面的にナゲットの販売を停止した。他社製を配送して、遅くとも23日には販売を再開する方針だ。

 ファミリーマートも上海福喜から仕入れ、約1万店で販売していた「ガーリックナゲット」と、21日に東京都内など10店で試験販売を始めた「ポップコーンチキン」の取り扱いを22日に中止した。両社ともに、現在のところ健康被害の報告はないという。

  上海福喜は米食肉大手OSIのグループ企業。上海の放送局が20日夜に使用期限を過ぎた鶏肉や牛肉を使っていたことを暴露した。中国ではマクドナルドやケンタッキーフライドチキン(KFC)の現地運営会社が上海福喜から仕入れていた。

 日本でKFCを運営する日本KFCホールディングスは「『オリジナルチキン』はすべて国産鶏で上海福喜からの調達はない」としている。日本ハムや伊藤ハム、プリマハム、丸大食品など食肉大手も取引はないという。


庵主は早速、福喜食品のHPを見てみました。
URLはコチラ→http://www.osigroup.com.cn/

中国国内のOSIグループは、今回問題となった、上海福喜食品のほか、食品関連8社からなっているようです。グループの沿革をみてみると、中国国内のマクド(関西風呼称)とケンタとは、どの会社かわかりませんが、それぞれ1992年と2008年に取引が開始され、日本向けの輸出は2002年に開始されたとされています。となると、10年近くチキンナゲットを食べていない庵主は巻き込まれていないようです・・・

また、同社HPの最初には、今月21日付で、ステートメントを発表しており、問題となった東方衛視の番組を重視し、調査のためのチームを作って、公的調査に協力するとともに、内部調査を行い、その結果を公表するとしています。その上で、経営陣としては、今回の事件は個別の問題である(上海単独?それとも特定の従業員の問題?)としながら、全責任を負うとしています。

その後の報道によると、中国の当局が早くも商品の押収をしたり、関係者を拘束したりしているようです。それに問題となった映像を見ても、工場のそこまで入れるかという疑問もあります。親会社が米国企業ということもあり、庵主の同僚がツイートしていたように、政治的意図のある事件かもしれません。

つづく、かな?

Posted on 2014/07/23 Wed. 17:08 [edit]

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ここは、いったい何番地? 

研究室のある甲府は朝から気温が上昇中です。
超大型の台風が近づいているからでしょうか。被害がないことをお祈りしています。

今朝の研究室の窓から見える南アルプスの様子↓ 梅雨前線の雲かしらん。
20140708風景

この週末は研究会で東京に行っていたので、そのついでに国立公文書館に資料を見にいってきました。事前に公文書館のホームページ(「国立公文書館デジタルアーカイブ」 URL: http://www.digital.archives.go.jp/ )で事前チェックしていた資料なのですが、公文書の現物を見るとやはり気づく点があります。やはり人間の脳は、三次元対応なのでしょうか。

公文書館の正面はコチラ↓ 愛想はないですね。
20140707東京2
正面には皇居(江戸城)の白壁が見えます。
20140707東京3

地下鉄竹橋駅から公文書館、千鳥ヶ淵への道で変わった住居表示看板を見つけました。何度も通っている道なのですが、今まで気が付きませんでした。

見かけた看板はコチラ↓
20140707東京1

ここは、北の丸公園の何番地なのでしょうか?


Posted on 2014/07/08 Tue. 12:18 [edit]

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LINEの監視-子供のプライバシー 

研究室のある甲府は、晴れ間が見えるものの、梅雨らしく蒸し暑いです。

今朝の研究室からの南アルプスはコチラ↓ 山頂付近は雲に覆われています。
20140704風景

この蒸し暑い中、研究室のある学部で強盗・窃盗事件が発生したそうで、騒然としていましたが、今は一段落したもようです。今週は、将来問題を生じさせるであろう閣議決定が火曜日に行われたり、日朝協議に進展(?)があったりと、興味深いことがありましたが、今日はちょっと違う話題を考えてみたいと思います。

今朝の朝日新聞社会面にあるITベンチャーの記事が出ていました。電子版でも記事が出ていたので、引用させてもらえます(登録なしで読める部分のみ)。 

LINEいじめ、親に代わり監視サービス 単語チェック
高重治香 2014年7月4日08時12分

 子どもが無料通信アプリ「LINE」で友達から受け取ったメッセージを、親に代わって監視するサービスが登場した。いじめや性犯罪など、LINEを使ったトラブルに子どもが巻き込まれているのを、早期に発見するのがねらいだ。

 ITベンチャー「エースチャイルド」(東京都品川区)が、6月30日から、交流サイト監視サービス「Filii(フィリー)」に、LINEを監視する新機能を加えた。「隠す」(持ち物を隠す)や「応援」(援助交際など)といった、いじめや犯罪に関係しそうな延べ約2万語を選定。子どもがLINEで受け取るメッセージの中で連続して使われると、「いじめや犯罪の可能性がある」と、親が閲覧する専用ページに警告を表示する。警告は緊急度の高さに応じて3段階あり、親は、誰との会話でいつどんな単語が使われたかを確認できる。メッセージ本文を見ることはできない。同社によると、LINEを監視するサービスは初めてという。

 同社は昨秋から、フェイスブックなど他の交流サイトを対象にした監視サービスを提供している。LINEは第三者にアプリ内の情報へのアクセスを許可する仕組みがないため、同様の監視は難しいと見られてきたが、スマートフォンの基本ソフト(OS)がLINE上でやりとりされたメッセージを一時保存している点に着目。専用アプリを通じて、このデータを取得する仕組みを考案した。解析はシステムが自動的に行い、メッセージ本文は同社スタッフにも見えない。子どもから友達に送ったメッセージは取得していない。 サービスの利用には、子どもの許可を得てスマートフォンに専用アプリを入れる必要がある。子どものプライバシーに配慮し、子どものアドレスには監視を知らせるメールが届くため、親が内緒で監視することはできない。子どもも専用ページで、親と同じ警告情報を見ることができるという。


庵主は、面倒なのでLINEには参加していないのですが、電車の中などで高校生を見ていると、ゲームかLINEをやっているようで、その普及には目をみはるものがあります。その一方、新聞等からの情報なのですが、LINEなどが悪用されて、児童買春や性犯罪が行われることがあるそうですね。

この記事で興味をもったのは、このシステムが子供のプライバシーにも配慮し、親が内緒で監視できないという点です。それを担保するため、①子供のスマホにアプリを入れないといけない、②警告メールは子供のスマホにも届く、ということのようです。

プライバシーの権利というのは、法律上明文の規定はありません。ただし、憲法上の根拠としては、一般的に13条の幸福追求権があげられます(本条は先の閣議決定でも集団的自衛権の根拠にされてしまいましたね・・・)。この幸福追求権は、赤ん坊であろうと、老人であろうと認められ、明文に規定のない諸権利も本条で保護されます。

一方「、子供は成長途上であり、判断能力が十分ではなかったりするため、親権者の監護権に服したり(民法820~822条参照)、取引行為に一定の制限が課されたり(民法5条、820条、824条参照)しています。

この場合でも、子供のプライバシーの尊重が原則となり、親権者であっても、過剰な介入をすると、子供の人権侵害になるおそれがあります(子供に人権はないという極論に立てば別ですが、少なくとも近代法思想の下ではありえないでしょう)。その点でも、今回のシステムは、その着想が、ある意味画期的ともいえるかもしれません。本物かどうか、今後も注目してゆきたいと思います。

エースチャイルド株式会社の企業紹介  http://www.as-child.com/


Posted on 2014/07/04 Fri. 12:13 [edit]

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甲府のノラ-猫編13号 

研究室の庵主は、この週末研究会のはしごで、大阪と東京に行っていました。月曜日の夜遅く、疲れて甲府に帰ってきております。

夜は僕らの世界だニャ。
ノラ13号

Posted on 2014/07/01 Tue. 12:23 [edit]

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2014-07