法学テストへの解答の書き方 

研究室の属する山梨大学生命環境学部は今日が前期講義の最終日です。庵主も、今日の講義ではテスト形式のまとめを実施をしたりして、とりあえず無事に終了しました。

ところで、法学のテスト-記述式-について、先日東洋大学法学部のA教授と立ち話をする機会がありました。A先生も庵主も、大学・大学院時代に記述式答案の書き方って習ったことないよね!で一致しました。二人は出身校が全く異なるので、きっとどこの大学・大学院(ロースクールは別)でも同じかもしれません。

では、法学の記述式答案はどのように書けばよいのでしょうか。事例問題(ある事例が提示され、解決策あるいは解決の可否が問われる問題)では、問題発見・設定→条文・判例の解釈→事案のあてはめ、という流れが一般的になります。例えば、「XはYの所有する壺が欲しいと思い、Yに対して100万円で売ってくれと言ったところ、Yは明確な返事をしなかったものの、Xの申し入れにうなずいた。この場合、XはYに対して壺の引き渡しを求めることができるか。」という問題で考えてみましょう。

まず、問題発見・設定としては、売買契約の成立、すなわちXの申込に対するYの承諾があったのかが問題になります。
次に、売買契約成立のための承諾は、黙示の承諾でも足りるかどうかを論証します(条文、判例、学説を引用して自説を展開する)。
最後に、問題の事案は自説に基づいたときに承諾があったかどうかをあてはめて、請求の可否を結論づけます。

簡単に分解すると上記のようになり、裁判例の理由も概ねこのような順序で展開されます。確かに、判例などの学習を進めていると、法的理論の展開を理解し、身につけることができると思います。しかし、極論すると、「見て覚えろ」、「仕事は盗んで覚えろ」的な考え方であり、教育効果としてはいろいろ考えるところが多いです。

庵主からのPR]山梨大学生命環境学部では、2013年8月3日(土)にオープンキャンパスを実施します。
稲田研究室の所属する地域社会システム学科も参加しています。
高校生のみなさん、保護者の方々のご来場をお待ちしています。
詳しくはこちら↓
http://www.les.yamanashi.ac.jp/modules/event/index.php?content_id=16
スポンサーサイト

Posted on 2013/07/31 Wed. 11:26 [edit]

CM: 0
TB: --

top △

敷金の定義の明文化 

研究室の庵主は、民法(債権関係)改正と敷金に関する論文を作成している最中です。

不動産を借りる場合、借主は貸主に敷金を預け入れることが少なくありません。このことは、ア
パートでも、オフィスビルでも同じなので、多くの人たちが経験していると思います。しかし、近
時は“ゼロゼロ物件”といって、敷金が0円というものもあります。

ところで、現在進行中の民法(債権関係)改正の議論では、敷金の定義規定を新設するかという
点が一つの論点になっています。今年の2月に公表された「民法(債権関係)の改正に関する中
間試案」という文書では、次のような指摘がされています。

第38 賃貸借 7 敷金
(1) 敷金とは、いかなる名義をもってするかを問わず、賃料債務その他の賃貸借契約に基づいて
  生じる賃借人の賃貸人に対する金銭債務を担保する目的で、賃借人が賃貸人に対して交付
  する金銭をいうものとする。

頻繁に利用されている敷金ですが、明文の定義規定はなかったんですね。改正議論では、消極
的な意見も見られますが、大勢は規定を設ける方向で進んでいるよう。確かに、不動産賃貸借に
は保証金などの名目ながら、その性質は敷金か否かで争いになった裁判例もありますし、不動
産取引の透明性確保のためには、敷金の定義を明文化することには一定の効果があると考えら
れます。


庵主からのPR]山梨大学生命環境学部では、2013年8月3日(土)にオープンキャンパスを実施します。
稲田研究室の所属する地域社会システム学科も参加しています。
高校生のみなさん、保護者の方々のご来場をお待ちしています。
詳しくはこちら↓
http://www.les.yamanashi.ac.jp/modules/event/index.php?content_id=16

Posted on 2013/07/30 Tue. 15:27 [edit]

CM: 0
TB: --

top △

グローバル人材(その2) 

研究室の庵主は本日FD研修会なるものに出ました。
庵主の研究室のある山梨大学が考える”グローバル人材”ということで説明されました。大学の
宣伝も兼ねて拾ってみます(宣伝になるか?逆効果か?)

大学でも「グローバル化に関する方針」なるものが定められています。
その中で学生(学部生)が関連するものとしては、「国際社会で活躍する人材の育成」、「海外へ
留学する学生の支援」、「キャンパスのグローバル化」などがあげられています。しかし、各論とし
てはまだ抽象的な話が多いようです。

ところで、どのような人材を育成を考えているのでしょうか。
声が大きい産業界などからは、世界で戦うビジネス人材が必要だというので、大学もそのような
人材を養成できるように“国際的競争”をせよと要求されています(2013年5月「教育再生実行会
議」)。
一方、山梨大学では「言語、文化、価値観の多様性を尊重し、倫理性、自立性を身につけた人
材」や「国際社会で活躍する人材」などが謳われています。

いずれも具体的にイメージが難しいですね。結局10人論者がいれば10通りの、10人人材が
いれば10通りの考え方があるようです。いずれにせよ、短絡的に英語が堪能な人という定義では
ないようです。

庵主の専門である法学では、英語が必須ということではなく、むしろそれぞれの研究者が必要な
言語を駆使して研究を進めています。法学に限らず、大学の蓄積された知は英語で語ることがで
きるものに限られないのです。社会への宣伝は不十分であることは反省しつつ、思いつき的な動
きに対抗しなければなりません。


庵主からのPR]山梨大学生命環境学部では、2013年8月3日(土)にオープンキャンパスを実施します。
稲田研究室の所属する地域社会システム学科も参加しています。
高校生のみなさん、保護者の方々のご来場をお待ちしています。
詳しくはこちら↓
http://www.les.yamanashi.ac.jp/modules/event/index.php?content_id=16

Posted on 2013/07/29 Mon. 18:31 [edit]

CM: 0
TB: --

top △

中華民国民法のこと 

研究室の庵主は本日土曜日に台湾法調査の打ち合わせをしていました。

庵主の研究対象のひとつである中華民国民法(台湾民法)は、1929年に公布された法律です。
中華民国民法は大陸部(現在の中華民人共和国の領域)では1949年まで適用されていまし
たが、中国共産党の内戦勝利によりその適用が排除されました。一方台湾では1945年まで日
本領だったため、国民党の台湾進駐後の1945年10月以降適用されました。その後台湾地域
のみ数次の改正を経ながら現在まで適用されています。

ところで、中華民国民法の制定にあたっては、主としてスイス法を参考にしながら、ソ連民法、ド
イツ民法、タイ民法や日本民法が参考にされといわれています。しかし、当時の中国の法学者の
多くは日本留学組であったこと、清朝末期に作成された民法案は日本人・松岡正義が顧問とし
て作成したことなどがから、日本法の大きな影響を指摘する学者さんもいます。

庵主の民法の講義でも、日本民法はフランス民法・ドイツ民法の影響を受けて成立したが、その
一方日本法が影響を与えた民法として中華民国民法とカンボジア民法を紹介しました。特に後
者は、日本政府の法整備支援が行われ、2007年に制定されたものです。

学生たちには法整備支援という仕事もあるよ、ただその場合は弁護士資格を取ることが必要条
件だよと説明しました。
学生たちは実感が湧かなかったかな。


庵主からのPR]山梨大学生命環境学部では、2013年8月3日(土)にオープンキャンパスを実施します。
稲田研究室の所属する地域社会システム学科も参加しています。
高校生のみなさん、保護者の方々のご来場をお待ちしています。
詳しくはこちら↓
http://www.les.yamanashi.ac.jp/modules/event/index.php?content_id=16

Posted on 2013/07/27 Sat. 21:15 [edit]

CM: 0
TB: --

top △

SUICA利用データの売却 

研究室の庵主は台湾法調査の打ち合わせのために西日本に来ています。

今日の新聞では、JR東日本がスイカの利用データを利用者の同意なしに、駅別データとして外部に
売却していたというニュースが出ていました。庵主も毎日スイカを利用しているので、この問題を考え
てみたいと思います。

この指摘に対するJR東日本(田浦常務)は「氏名や連絡先を除いており、個人を特定できる情報で
ないため、個人情報保護法には抵触しないと考えております。」と説明した上で、利用者にご心配を
おかけしたとしています。この回答自体は、防御側の企業として、穏便な回答だと思います。

一方、識者のコメントとしては、著名な憲法学者である堀部政男先生が朝日新聞(2013年7月26日
・13版)に「現行法に照らせば、個人情報に当らないとの解釈は成り立つが、法律は最低限守るべ
きもの。より高いモラルをもって、利用者への説明責任を果たしてほしかった。」と寄せています。
また、日経新聞(同日付け・12版)には森亮二という弁護士さんが「個人が特定できるかどうかにか
かわらず、情報を利用する場合は同意をとることが不可欠だ。企業内で個人の特定が可能な状態
で情報が保存されていた場合は、個人情報保護法上も利用について本人の同意をとるべきだとの
解釈が一般的だ。外部に提供するときに個人が特定できないように加工しているかどうかは関係
ない。」と指摘していました。

そもそも、個人情報保護法(正式名称:個人の情報の保護に関する法律)によると、企業等が蓄積・
保有する特定の個人を識別できる情報(同法2条参照)は、本人の同意があれば、その企業が第三
者に販売することもできます(同法 条参照)。しかし、同意と言っても、チェックボックスにチェックす
るだけとか、契約書や申込書等に同意文言があるとかなので、利用者はあまり意識していない危険
性があります。ただし、これで個人情報を保有している企業は利用が可能になため、知人の弁護士
は、個人情報保護法でなく、個人情報販売促進法ですよと苦笑していました。
法文 http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H15/H15HO057.html

企業は法律に違反しないだけではなく、社会的なモラルを遵守しますということで、こぞってCSRに
熱心な姿勢を見せています。CSRを唱え、トップダウンで従業員に遵守を命じるだけでは、今回の
ような失態は避けられません。全役職員が自らの行動の影響について想像力を働らかせ、享有さ
れた行動基準になることが必要です。
法学教員としては堀部先生のコメントが正論と考えますが、企業法務担当者の立場だったら森弁
護士のコメントを社内向けには採用するでしょうね。


庵主からのPR]山梨大学生命環境学部では、2013年8月3日(土)にオープンキャンパスを実施します。
稲田研究室の所属する地域社会システム学科も参加しています。
高校生のみなさん、保護者の方々のご来場をお待ちしています。
詳しくはこちら↓
http://www.les.yamanashi.ac.jp/modules/event/index.php?content_id=16



Posted on 2013/07/26 Fri. 20:28 [edit]

CM: 0
TB: --

top △

グローバル人材の育成(その1) 

研究室の庵主の属する山梨大学生命環境学部のFD活動(ファカルティ・ディベロップメント=教育力向上のための活動)の一環として来週月曜日に研修があり、庵主も出席します。テーマは昨今はやりのグローバル人材に対する大学の考え方です。

グローバル人材については多くの人たちが発言していますので、庵主も自身の整理のためも含め、何回かに分けて発言していおきたいと思います。その前に、庵主の立ち位置を明らかにしておきましょう。庵主は、総合商社とメーカーに勤務した経験があり、在職中には、外国企業との契約案件の対応経験はありますが、海外駐在経験はなしです。現在の研究対象は、主として日本民法になりますが、英米や中国の民法を必要に応じて調査しています(もちろん、英語、中国語で)。

企業に在籍した経験からすると、ホワイトカラー(幹部候補生)としては、日常会話+α程度の最低限の英語力(会話力だけではないことに注意!)は当然必要ですが、それだけでは外国との、あるいは外国での取引をするための十分条件を満たしません。むしろ、どのような環境でも業務を遂行できる精神力、順応性が重要であり、これらがないと英語力があっても役に立ちません。極端な場合には、心を病んでしまうこともあります。

ところで、政府が推進するグローバル人材とはどのような人材なのでしょう。経済産業省が2010年4月にまとめた「産学人材パートナーシップグローバル人材育成委員会報告書」によると、次のようになります。

「グローバル化が進展している世界の中で、主体的に物事を考え、多様なバックグラウンドをもつ同僚、取引先、顧客等に自分の考えを分かりやすく伝え、文化的・歴史的なバックグラウンドに由来する価値観や特性の差異を乗り越えて、相手の立場に立って互いを理解し、更にはそうした差異からそれぞれの強みを引き出して活用し、相乗効果を生み出して、新しい価値を生み出すことができる人材」

これを見る限り、グローバル人材というより、有能なビジネスマン・ウーマンということですね。自分の考えを伝えること、これに外国語(特に英語)が必要になるということなのでしょう。ただ、英語教育は一部あるいは入口にすぎないことが容易に想像できます。

むしろ自らの文化や社会制度に対する理解をどう深めるのか、英語以外の多言語化を打ち出すべきではないかという気がします。これらに関しては、別の機会に整理したいと思います。

[庵主からのPR]山梨大学生命環境学部では、2013年8月3日(土)にオープンキャンパスを実施します。
稲田研究室の所属する地域社会システム学科も参加しています。
高校生のみなさん、保護者の方々のご来場をお待ちしています。
詳しくはこちら↓
http://www.les.yamanashi.ac.jp/modules/event/index.php?content_id=16





Posted on 2013/07/25 Thu. 13:36 [edit]

CM: 0
TB: --

top △

企業出身の法学教員? 

庵主は、今日で前期の講義が実質終了しました。講義期間はちょうど1週間残っていますが、最終回は
まとめの回になります。

教員の立場からすると、半期2単位は長いようで、短いものです(学生時代は長かったのですが・・・)。
1科目の講義回数について、庵主と同じように、企業法務から法学教員になった先輩方の話を聞くと、
企業実務や企業が直面する法律問題を教授しなければ意味がないので、2単位(=15回)でもテーマ
選定が大変だとおしゃる方が少なくなかったと記憶しています。

しかし、“企業実務出身の法学教員=企業実務・企業法務を教えなければならない”という意識が強す
ぎると、以下のような問題が生じる場合があるのではないかと考えています。
1.時代の変化が激しいにもかかわらず、過去の経験を企業実務として講義する。
2.企業実務での法律問題は多くは応用問題であるところ、基礎的な知識や考え方を学習中の学部生
  にとって荷が重くなる。
3.学説や判例に争いがある点について、判例(≒実務運用)を重視しすぎて、丁寧な論証を怠る。

このような意識が生じる理由はどこにあるのでしょうか。
企業実務出身といっても、実は2種類があり、
○超有名企業で法務担当として出世した方が定年前後に第二の人生として法学教員になる場合、と
○企業ではそこそこの段階でスピンアウトした場合(庵主もその部類?)
です。前者の教員は企業での経験に自信を持っており、元々上記の意識は強いですし、後者の教員は
採用の折に研究業績だけでなく、実務経験もありますよと宣伝した手前、一応の売りになってしまった
ことに起因すると思われます。

確かに企業実務出身の法学教員は、大学院以来純粋に育成された法学教員と異なる実務経験を有し
ており、その経験を生で語ってもらう意義もあるでしょうし、現実の法律問題を事例として言及することは、
学生の理解を高める可能性もあります。さらに、近年の実学思考にも適合的です。
ただ、そのような目的ならば、単発のセミナー講師や非常勤の客員教員として招くことで用が足りると
かもしれません。

企業実務出身という経歴は消せないので、それは強みとして、それに寄りかからずに法学教育を考えて
ゆくことが賢明(長持ち)の秘訣のような気がします。


庵主からのPR]山梨大学生命環境学部では、2013年8月3日(土)にオープンキャンパスを実施します。
稲田研究室の所属する地域社会システム学科も参加しています。
高校生のみなさん、保護者の方々のご来場をお待ちしています。
詳しくはこちら↓
http://www.les.yamanashi.ac.jp/modules/event/index.php?content_id=16

Posted on 2013/07/24 Wed. 11:40 [edit]

CM: 0
TB: --

top △

岩波書店が六法の発刊をやめる 

今朝の日本経済新聞に岩波書店が来年度から六法の刊行を中止するとの記事がありました。
そこで、同社のホームページを確認すると、確かにその旨の告知が出ていました。
岩波書店の告知はこちら↓
http://www.iwanami.co.jp/topics/index_k.html

庵主の研究所が属する生命環境学部地域社会システム学科では、庵主を含め3人の法学系教員がおり、
この3人と非常勤の先生で法学系専門科目を担当しています。これらの講義を受講する学生には、六法の
購入を義務付け(庵主の場合、六法を持ってきている前提で講義を進め、かつ、試験には六法持込可とし
ています。)、今年度は以下の3冊のうちから好きな1冊を選ぶように指導することについて専任教員間で
意思統一していました。
1.有斐閣『ポケット六法』 http://www.yuhikaku.co.jp/six_laws/detail/9784641009134
2.三省堂『デイリー六法』 http://www.sanseido-publ.co.jp/publ/roppou/roppou_dic/daily_roku2013.html 
3.岩波書店『セレクト六法』

上記3冊はいずれも携帯版といわれているものです。庵主が京都大学法学部の学生だったころ非常勤で
来講されていた民事訴訟法の高名な先生から授業には携帯版ではなく大きな六法を持って来なさいと言
われたのですが、梨大の地域社会システム学科では、法学部ではないので、学生にそこまで要求せず、
携帯版の六法で可としました。

ところで、法文が電子書籍化あるいはウェブデータ化されている中でいまさら紙の六法を使用させる意味
があるのか、については疑問を持たれる方があるやもしれません。しかし、2つの点から少なくとも学習上
の優位性があると考えています。1つめは、自ら条文を探す作業を通じて、その条文と他の条文との関連
性を把握できる、2つめは、この作業中に直接関係ないが、記憶に残る法律や条文に遭遇できる、です。
したがって、一定程度学習が進んだら、検索性や携帯性に優れた電子六法や法文データを使えば良いと
考えていますし、庵主も実際に利用しています。


庵主からのPR]山梨大学生命環境学部では、2013年8月3日(土)にオープンキャンパスを実施します。
稲田研究室の所属する地域社会システム学科も参加しています。
高校生のみなさん、保護者の方々のご来場をお待ちしています。
詳しくはこちら↓
http://www.les.yamanashi.ac.jp/modules/event/index.php?content_id=16

Posted on 2013/07/23 Tue. 08:20 [edit]

CM: 0
TB: --

top △

オープンキャンパス 

研究室庵主はオープンキャンパスの会議があったので登校しています(遅れて参加)。

最近の大学は、高校生や父兄のみなさんに大学を知ってもらう機会としてオープンキャンパスを実施
しています。研究室の属する山梨大学生命環境学部も[庵主からのPR]でくどくどと告知してきたよう
に、8月3日(土曜日)に実施する予定です。
 詳しくは→ http://www.les.yamanashi.ac.jp/modules/event/index.php?content_id=16

OCパンフ

ただ、梨大は私立大学のようにオープンキャンパスに潤沢な予算があるわけでなく、広告の出稿量、日程
などの面で、他大学と比べてどうしても地味になってしまっています。研究室の属する学科は、特に文理
総合学科なのですが、文系はこの手のイベントに弱く、一方所属する理系も実験をする学問でないことから、
学部内他学科より地味さが増しています。

とはいえ、頑張って開催しますので、参加してみてください。

Posted on 2013/07/22 Mon. 15:04 [edit]

CM: 0
TB: --

top △

法学教員と研究会 

研究室庵主は研究会に参加するため大阪に来ています。

法学教員の多くは、週末には研究会や学会のあることが多いです。庵主は研究者歴が短いので、
現在は4つしか入っていません(のつもりです)が、両手でも足りない先生もいらっしゃるよう
です。庵主の知り合いのある先生は、同じ日時に研究会が3つ重なっていますと苦笑されていま
した。

研究会には、大学や地域、あるいは大先生やお師匠さん(=大学院での指導教員)を囲んでなど
様々なものがあります。これらが複層的に絡み合っているので、上記のある先生のような事態も
発生するおそれがあります。

ところで、この研究会では、報告者が研究した内容を発表し、他の研究者(研究会によっては弁
護士さんなどが入る場合もあります)との議論、批評、批判、助言、質問により、さらに内容を
深めてゆく足がかりにすることができますし、報告を聞く立場の教員にとっても新たな問題に触
れる貴重な機会になります。また、研究会と出版社が協力関係にあることもあり、その場合は報
告することによって、商業誌への論文発表の機会が与えられることも法学教員にとっては重要で
す。

今回の大阪では、土曜日に3つかけもちで、次の報告を聞き、議論に参加しました(?)。
1つめ 森田弁護士による「内部通報制度の論点」
2つめ 大西関学大准教授による「シンジケートローンにおけるアレンジャーの参加金融機関に
    対する情報提供義務」
3つめ 浜田弁護士による「債権法改正において弁護士会が主張する保証人保護拡充策」

浜田弁護士の報告は、今秋の山梨県民コミュニティ・カレッジでの庵主の講演テーマなので助か
りました。


庵主からのPR]山梨大学生命環境学部では、2013年8月3日(土)にオープンキャンパスを実施します。
稲田研究室の所属する地域社会システム学科も参加しています。
高校生のみなさん、保護者の方々のご来場をお待ちしています。
詳しくはこちら↓
http://www.les.yamanashi.ac.jp/modules/event/index.php?content_id=16

Posted on 2013/07/20 Sat. 17:09 [edit]

CM: 0
TB: --

top △

参議院選挙2日前 

参議院選挙の投票まであと2日になりました。

庵主くらいの年齢になると、国政選挙にも何かしら接点のあった人が立候補しています。今回の
参議院選挙では、千葉選挙区にみんなの党から立候補するT弁護士と比例区に日本共産党から
立候補するN弁護士がいます。新聞の情勢判断によるとT弁護士は有力、N弁護士は当落線上の
ようです。当選したら党派にかかわらず務めを果たしてもらえればと思います。

選挙権というと、今年の春、成年被後見人の選挙権を認めていなかった公職選挙法の規定を違憲
とする判決が出て(東京地判平成25年3月14日)、同法は国会で改正されました。
成年後見は民法に規定があり、判断能力を欠く常況にある人たちを保護しつつ、市民社会への
参加を図る制度として設計されています。ここで念頭におかれている市民社会は主として経済
関係であり、判断能力も民事法の観点から考えるべきものです。その意味で公職選挙法のような
国民主権の基本的制度に持ち込んだことが誤りだったといえます。

このような誤り(あるいは立法上のミス)はこれからも出てくるかもしれません。それを指摘し、
是正することができるような市民を育てるのも、法学系の大学教員の務めなのでしょう。


庵主からのPR]山梨大学生命環境学部では、2013年8月3日(土)にオープンキャンパスを実施します。
稲田研究室の所属する地域社会システム学科も参加しています。
高校生のみなさん、保護者の方々のご来場をお待ちしています。
詳しくはこちら↓
http://www.les.yamanashi.ac.jp/modules/event/index.php?content_id=16

Posted on 2013/07/19 Fri. 09:55 [edit]

CM: 0
TB: --

top △

温泉権をめぐる出資法違反事件 

今日は教授会もあるので登校しています。教授会についても気づいたことがあるのですが、これは別の
機会に譲りたいと思います。

昨日からマスコミ上で健康医学社という会社の出資法違反のニュースが出ていました。出資法に関して
は庵主は全くの専門外なので、今日は出資の対象になった温泉権(この事件では鉱泉権ともいわれてい
ます)についてコメントしてみます。

まず、温泉については、「温泉法」という法律がありますが、この法律は主として掘削の許認可やその
利用について定めた法律なので、温泉権を直接規定した法律ではありません。
 参考 http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S23/S23HO125.html

一口に温泉権・鉱泉権といっても、その権利の内容はいろいろあり、この分野の泰斗である川島武宜博
士は、旧慣に属する権利と民法等の近代法施行後に新たに生じた権利に区別した上で、後者について温
泉の全面的支配権を有する源泉権と二次的な利用権があるとされました(川島『温泉権』(岩波、1994年)
19頁以下)。二次的な利用権には源泉の共有関係から生じる場合と源泉権者との契約によって生じる
ものがあります。温泉付き別荘などでは契約によって温泉を別荘に引湯していることが多いでしょう。

そもそも民法には温泉権に関する明文の規定がありません。古い判例には、湯口権(源泉権)を慣習上
の物権的権利として認めるものがあり、民法上の権利であることについて争いはありません。民法上の
権利であれば、原則として使用、収益、処分が可能になり、ビジネスの対象となることは間違いありま
せん。

研究室のある山梨ではいわゆる温泉銭湯が多くあって、それぞれが源泉を所有しているようです。しか
し、近年減少傾向にあるようなので、機会があれば権利の状況を調査してみたいと思っています。


庵主からのPR]山梨大学生命環境学部では、2013年8月3日(土)にオープンキャンパスを実施します。
稲田研究室の所属する地域社会システム学科も参加しています。
高校生のみなさん、保護者の方々のご来場をお待ちしています。
詳しくはこちら↓
http://www.les.yamanashi.ac.jp/modules/event/index.php?content_id=16

Posted on 2013/07/18 Thu. 09:55 [edit]

CM: 0
TB: --

top △

月曜日講義の振替 

今日は月曜日講義の振替日なので、庵主は朝から大学に登校していますが講義はなしです。

庵主が大学生だった数十年前、当時の在学校(京都大学法学部)では講義の振替はなかったと記憶しています。祝日で講義が潰れれば、それまで!

大学で月曜日の講義の振替が行われるのは、「国民の祝日に関する法律」に基づいて月曜日が休日となることが多いからです。この法律の第2条に定める15の祝日のうち、成人の日、海の日、敬老の日、体育の日は月曜日とされ、また、振替休日(同法3条2項)もあり、今年度は9日分の休日があります。
 参考 http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S23/S23HO178.html

もう一つの理由は、講義日数に関する監督官庁からの指導強化のようなのですが、これは立場もあり、不確かなことにはコメントしません。

いずれにせよ、本来講義のある日にないのは対応容易なのですが、講義のない日に講義があると教員も学生もスイッチが入り難いような気がします。


庵主からのPR]山梨大学生命環境学部では、2013年8月3日(土)にオープンキャンパスを実施します。
高校生のみなさん、保護者の方々のご来場をお待ちしています。
詳しくはこちら↓
http://www.les.yamanashi.ac.jp/modules/event/index.php?content_id=16

Posted on 2013/07/17 Wed. 09:09 [edit]

CM: 0
TB: --

top △

スタート! 

山梨大学生命環境学部地域社会システム学科の稲田研究室では、FC2を使ってブログを開始します。

研究室の庵主は、元企業の法務・審査部員、現在は民法を中心に、商法・会社法も一部担当しています。
こんな庵主が大学のこと、研究・法律のこと、社会のことを綴ってゆきます。


[庵主からのPR]山梨大学生命環境学部では、2013年8月3日(土)にオープンキャンパスを実施します。
高校生のみなさん、保護者の方々のご来場をお待ちしています。
詳しくはこちら↓
http://www.les.yamanashi.ac.jp/modules/event/index.php?content_id=16

Posted on 2013/07/16 Tue. 15:44 [edit]

CM: 0
TB: 0

top △

2013-07